今回は、顧客満足度調査を通じて自分たちの事業の強みを明確にする方法について解説します。
CSポートフォリオ分析
顧客満足度調査(CSポートフォリオ分析)では、顧客が自社が提供する商品、サービスについて①どの程度満足しているか、②どの要素が満足度を構成しているのか、について視覚化することができます。
満足度調査の回答データが集まったら、まず平均点、満足率計算、減算後満足率、影響度を計算していきます。
平均点計算
(5点×20+4点×35+3点×30+2点×10+1点×5)/100=3.55
満足率計算
「非常に満足している」「満足している」のシェアを合算して満足率を計算します。
減算後満足率
「非常に満足している」「満足している」から「満足していない」「非常に不満足である」を減算します。
影響度計算
各項目が総合満足度にどれくらい影響を及ぼしているのかをEXCELのCORELL関数などを用いて相関係数として計算します。EXCELでの相関係数の求め方は「=CORELL(総合満足度,各項目の行)」で求めます。相関係数とはAとBがどれほど相関関係にあるかを表します。相関係数が1に近いほどAとBは強い相関が、-1に近いほどAとBは逆の強い相関があります。一方、相関係数が0に近いほどAとBに相関関係がないことが示されます。
ポートフォリオ分析
単純分析で計算した重要度と満足度をEXCELの散布図機能を使ってプロットします。
散布図の2軸については、縦に①満足度への相関関係の標準偏差、横に②各項目の減産後満足率をとることが一般的です。その際、忘れずにプロットした点にラベル名をつけておきましょう。
散布図ができたら、象限ごとに解釈を加えておきます。
第一象限:重点維持項目:顧客から見た強み
第二象限:維持項目
第三象限:改善項目
第四象限:最重要改善項目
特に、第四象限にプロットされた要因を優先的に改善すべきで、第三象限の要因は優先度は低い(後回しにしてもよい)ということは覚えておきましょう。
事業再構築研究所編集部