ニューノーマル時代の新しい差別化の話をしよう

差別化とは何だろう?

これから事業を進めていく中で、差別化が必要であることはわかっている。でも具体的に差別化の定義が分からなければ差別化をすることはできない。

比較対象となるものがあり、指標として数値的な差が認識できるものを差異という。一方、比較対象がなく、他のものとはカテゴリーが別のものであると区別できるものを差別という。

つまり差別化するためには、ライバルがひしめく競争市場から唯一無二の存在感を示す土壇場市場へと事業転換することが必須条件である。

ユーラシア大陸の隅どころか海に浮かんでいる島国で、資源もオリジナルもない国の差別化は容易ではない。何をするにも他者が気になってしまうため、ついつい他人軸で事業を進めようとする。儲かっていると聞けば、大人数の事業者が飛び込んでくる。その中で差別化して生き残らなければならない。

目立たないうちに差別化を成功させた企業は数多ある。

例えば、JR東日本。経営企画担当者に何をしている会社か?を尋ねると、「不動産活用の会社である」と答えてくる。もはやJR東日本は運輸会社ではないのだ。これまで通り運輸で人を運び、エキナカを整備して不動産賃貸収入で収益を上げる。

例えば、ANA。すでに運輸はなく、マイレージの発行によって収益を上げる仕組みとなっている。もはやANAも運輸会社ではないのだ。

もちろん運輸会社は固定費がかかる事業を行っているため、新型コロナ感染拡大による影響で収益は大きく落ち込んだ。今後、JR東日本とANAは不動産活用、マイレージ発行による事業収入をさらに強化していく方針を内々に決めて動きだすだろう。

小さな事業者でも、目立たないうちに事業転換を成功させた企業は数多ある。

例えば、神社。所有する田でコメを作り、そのコメでお菓子を作って売り出した。しかし、「神社で作ったポン菓子」は「無農薬で身体にいいです」とPOPを作っても売れない。そこで、差別化することにした。菓子を「食べるお守り」としてお守りと共に売り出したところ氏子からクレームがでて販売できなくなるほど人気となった。

差別化に必要なのは、①ピントの合った②認識のズレである。

たとえ、あなたが寿司屋を開店することになり、隣に数寄屋橋次郎、すしざんまい、スシローに囲まれたビルに入店することになっても、需要にピントが合った認識のズレを行えば成功することができる。例えば、数寄屋橋次郎に来る客の同伴需要を狙うのもよし、エンターテイメントレストランとして個人客でもパーティ客でも狙うことは十分可能である。

ニューノーマル時代の経営戦略大全編集部